◆持論展開。「ビデオ判定の拡大は、技術の後退」

米大リーグのセリグ・コミッショナーは3日、現在は本塁打に限定しているビデオ判定の使用範囲拡大を検討する方針を示した。
2日のインディアンス戦でタイガースのガララーガ投手が、完全試合達成まであと1死に迫った九回2死後、一塁手の前に転がったゴロが内野安打と判定され、大記録を逃した。映像ではアウトに見え、判定したジョイス塁審は試合後、誤審を認めた。
セリグ・コミッショナーは声明の中で「昨夜の試合が違う結末になるべきだったということに論争の余地はない」と指摘。今後は、大リーグの主な監督やゼネラルマネジャーらで構成する特別委員会などと一緒に対策を協議するという。
 
(ニュース記事より)

確かにこのジャッジは、ビデオで見る限り誤審でした。
でも、この「ビデオ判定拡大」と言う議論は、大きな間違いです。


1つは、これが完全試合目前の9回2アウトだったから注目されたということ。

例えばもし、3回ノーアウトの場面なら、ニュースで取り上げられたのでしょうか?
おそらく、ここまでの議論にはならなかったと思います。

むしろ、その方が問題です。誤審には変わりないのですから。
考えるきっかけになったという意味ならわかりますが・・
年間、明らかな誤審はいくらあるのか?
完全試合目前だったから、ワールドシリーズだったらかという注目のされ方は、非常に危険です。


もう1つは、本来議論すべきは、審判技術の向上であると言うこと。

いかにして審判の技術を向上させるか、なぜこの話が出てこないのでしょう?
本塁打のビデオ判定は、6人制から4人制にしたことで起きた問題の解決法です。
(以前は外野フェンスのポール下に、線審がいました)

技術が進んだ今、これを利用して審判の負担を減らして・・というのは、わからなくも無い。

でも本来、ジャッジは審判が目で見て判断するもの。
そこまでビデオに頼るなら・・

外野からストライクゾーンへカメラを設置し、その映像で判定すればいい。
各塁に多方向からカメラを設置し、その映像で判定すればいい!
グラウンドに、審判は必要ない!!


・・・でもこれ、プロの試合か?


出来る限り、ビデオ判定は無いほうがいいと思います。

昔は、ビデオ判定の無い世界でも、成立していたわけですから。
by team51 | 2010-06-05 08:26 | 野球

~坂田康一のブログ~


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